2026年10月29日
2026年10月1日の法改正により、カスタマーハラスメント対策は、業種や企業規模を問わず、すべての事業主に義務づけられました。そもそも、会社として何を準備すればよいのでしょうか。厚生労働省は、方針の明確化、相談体制の整備、発生後の対応整備を柱とした、事業主が講ずべき10の措置を示しています。「何から手をつければよいかわからない」という声も多く聞かれます。ここでは、10の措置を実務の視点で整理します。
10の措置は、大きく3つの場面に分かれます。平常時に整えるもの(方針・周知・窓口・研修)、発生時に動くもの(事実確認・被害者配慮・悪質事案対応)、そして継続して守るもの(再発防止・情報保護・不利益取扱いの禁止)です。
順番にすべてを一度に整えるのは難しくても、まずは方針の文書化・周知・相談窓口の設置という、最初の3つから着手することが現実的です。
※ 事業主が講ずべき10の措置は、次の通りです
10の措置をあらかじめ整えておくと、実際に問題が起きたときに、現場任せにせず組織として対応できます。対応の基準が明確になることで、従業員が一人で抱え込む状況を減らせます。会社として取り組みを行っていたという事実は、万一の際の会社の責任の問われ方にも関わってきます。
今すぐ着手しやすい、3つの措置からご紹介します。
カスハラに対して毅然と対応し、労働者を守るという会社の方針を、文書にして社内に周知します。
社内・社外のどちらでもかまいません。従業員が相談しやすい窓口を決め、周知します。
日時・場所・相手・言動・要求・対応を記録する様式を決めておきます。録音・録画が、もっとも有力な記録になると考えられています。
10の措置と聞くと、すべてを一度に整えなければと身構えてしまいます。しかし、優先すべきは、方針・窓口・記録という最初の3つです。小さく始めて、少しずつ整えていくことで十分です。
社会保険労務士法人ゆうあいパートナーズでは、社内方針の文書化から、窓口担当者の研修まで、10の措置の整備をあわせてサポートしています。